共有名義の不動産でよくあるトラブル

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共有名義の不動産でよくあるトラブル

共有名義で不動産を所持していると、さまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。
最初は良好な関係で始まったものでも時間の経過とともに状況も変わっていきます。
今回は、共有名義の不動産でよくあるトラブルについて解説していきます。

■共有名義の不動産を利用する際のトラブル
例えば、A、B、Cの3人がそれぞれ3分の1ずつ共有持分権を持っているケースを想定します。
このとき、共有持分権が3分の1あるからといって土地の3分の1をそれぞれが自由にできるというわけではありません。

では、共有名義の人が不動産を利用するためには、どうすればよいのでしょうか。
貸駐車場として利用したいというような「管理行為」にあたる場合は、民法によって共有持分権の過半数の賛成が必要であると定められています。
したがって、Aが貸駐車場として利用したいと考えた場合、少なくともBかCの一人から賛成を得る必要があります。

また、AがBとCの両方から賛成を得ないで、勝手に貸駐車場を設けた場合は無効となります。
したがって、BとCはその貸駐車場を利用している車を撤去するように請求することが可能になります。

さらに、Bが他の共有者の賛成を得ずに、第三者と土地賃貸借契約を結んだ場合をみていきましょう。
この場合、過半数の賛成を得ていないため、土地賃貸借契約は無効となります。
したがって、仮に第三者が土地の上に建物を建設したとしても、AとCはその建物の収去を請求することが可能です。

こうしたトラブルを避けるためには、他の共有者から事前に賛成を得ることをおすすめします。

■共有者に相続が発生した際のトラブル
A、B、Cの3人がそれぞれ3分の1ずつ共有持分権を持っているケースを想定します。

Aが亡くなり、その相続人としてA妻、A子1、A子2の3人がいたとします。
この場合、それぞれの共有持分権の相続分は、A妻が6分の1、A子1とA子2がどちらも12分の1です。

こうなると、必要な賛成を得るためには多くの人から賛成を得なくてはなりません。
例えば、先述の貸駐車場の場合では、BとCが賛成すれば二人だけで管理行為は可能ですが、BとCのどちらかが反対した場合には、A妻、A子1、A子2から過半数を超えるように賛成を取り付ける必要があります。

さらに、共有者の相続人の相続人となってくると、共有持分権は細分化される上、共有者もどんどん増えていきます。
場合によっては、だれが共有者か分からないなど収拾がつかなくなってしまうこともあります。

こうしたトラブルを避けるためには、遺産分割協議でだれか一人が共有持分権を相続するようにすることや、共有者が増えすぎないように早期に状況を改善することが肝要であるといえます。

■共有名義の不動産を分割する際のトラブル
共有名義の不動産を分割する目的は、共有状態を解消することにあります。

相続によって共有状態になった場合は、遺産分割協議で共有状態を解消します。
相続以外の要因で共有状態になった場合は、共有物分割協議にて共有状態の解消を目指します。
さらに、協議しても事態の収拾ができなかったときには、裁判所に調停を申し立てることになります。

具体的な土地の分割方法としては、以下のようなものがあります。

1.現物分割
この方法では、土地を物理的に分割します。
数字だけみれば、同じ面積であっても土地の価値は異なりますので、注意が必要です。

土地の形状はもちろん、傾斜や道路とどう接しているのかなどのさまざまな要因で土地の価値は決まります。

したがって、どの共有者がどの土地を得られるかで交渉が難航することがあります。

2.代償分割
この方法は、自身の共有持分を他の共有者に譲渡し、その対価を得る方法です。
一般的には金銭による取引がなされます。

この方法で焦点となるのは、対価となる金銭がいくらになるのかという点です。

3.換価分割
この方法では、土地を売却して、その得た金銭を分割します。

この方法で焦点となるのは、土地を売却する際の値段です。
いくらから売却してもよいと考えるのかは共有者によって異なるためです。

■夫婦で不動産を共有名義にする際のトラブル
夫婦による共有名義においてトラブルとなりやすいのは、離婚のときです。

不動産の名義が夫と妻で2分の1ずつであった場合において、何もせずに離婚をすると、そのまま夫と妻の二人による共有状態が継続されてしまいます。

したがって、不動産の管理行為を行う際や売却をする際などに二人の賛成が必要になってしまいます。

対策として、離婚するときに財産分与を行うなどして共有状態を解消しておくことが挙げられます。

■登記をする際のトラブル
また、相続によって共有持分権を取得した際には、そのことを登記する必要があります。
例えば、XとYの二人が、Xは70%、Yは30%の共有持分権を取得したケースを考えます。

このとき、正しい相続分が登記されておらず、Yが勝手に法定相続分の50%を相続したと登記し、さらに、その登記をもってして50%分の共有持分権を第三者に譲渡した場合、Xの共有持分権も50%になってしまいます。

XはYに損害賠償を請求は可能ですが、20%分の共有持分権を取り返すことはできなくなってしまうのです。

このような事態を防ぐために、相続分の登記はなるべく早く行うことをおすすめします。

■まとめ
今回は、共有名義の不動産でよくあるトラブルについて解説しました。
トラブルが起こりうるケースはさまざまなものがありますので、早めに事前の取り決めを交わすなどして対策を講じることが重要です。

当法律事務所の弁護士は、弁護士歴30年以上の経験と実績を生かして他にはないリーガルサービスを提供し、依頼者様第一主義で共に戦います。
相続・遺言や不動産トラブル、企業法務、訴訟問題、交通事故など様々な分野の法律問題を取り扱っており、司法書士・行政書士・税理士・公認会計士・不動産鑑定士など他士業との連携をとることで、ご依頼主様のニーズに合った解決を目指します。
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