個人間で不動産売買を行う場合の注意点
不動産売買は不動産会社を介して行うことも、個人間で直接行うことも可能です。ただ、個人間での不動産売買はコストを抑えられる反面、リスクも伴いますので、当記事で紹介する注意点については把握しておいてください。
不動産売買は個人間でも可能
日本において不動産を売買する際は、不動産会社に仲介をしてもらうのが一般的です。
ただ、必ずしもこのような仲介をしなければならないというわけではありません。
個人間の不動産売買(不動産会社の仲介を通さない、売主と買主の間の直接的な不動産売買契約)も違法ではなく、不動産を売りたい方と買いたい方が互いに納得できればそれで法的には問題ありません。
不動産会社を挟まないメリット
不動産会社を挟まない個人間の不動産売買には、①仲介手数料を支払う必要がない、②取引の柔軟性が高い、という大きく2つのメリットがあります。
まず①についてですが、不動産売買では通常売買価格の数%にも及ぶ仲介手数料が発生するため、100万円以上の手数料を支払うことも珍しくありません。しかし個人間売買であればこの負担が生まれず、特に高額な不動産取引であるほど節約できるコストも大きくなります。
次に②についてですが、これは不動産取引に慣れており十分に知識を持っている方のみのメリットといえるでしょう。個人間売買では良くも悪くも売主・買主のみで話し合いを進めていくことになりますので、意思疎通がスムーズにいけば第三者が介入する場合に比べてスピーディに取引を完結させられるでしょう。
個人間で取引をする場合の注意点
仲介手数料が発生しないのは魅力的ですが、個人間取引のデメリットにも目を向けなくてはなりません。以下で取り上げる点については特に注意してください。
値段を相場と比較すること
個人間での不動産売買において、まず注意したいのが「売買価格が適切かどうかをしっかりと見極めること」です。
不動産の価格は、立地や築年数、広さ、設備などさまざまな要素によって変動します。そのため売買を検討している物件の価格が、類似物件する物件における相場と比較して適切かどうかを把握することが重要です。
もし売買価格が相場よりも高すぎる場合、買主としては、売主と価格交渉をすることも考えなくてはなりません。
逆に、売買価格が相場よりも著しく低い場合にも、その理由を売主に確認する必要があります。建物の瑕疵や周辺環境の問題など、何かしらの理由がある可能性も考えられます。
不動産取引は高額な取引となるため、価格設定のミスは大きな損失に繋がることがあります。相場をしっかりと把握し、適切な価格で取引を行うよう気を付けてください。
不動産情報は詳細まで確認すること
個人間での不動産売買では、不動産会社を通さない分、売買に関わる情報収集も自身で行う必要があります。購入を検討している物件の情報は隅々まで確認しておくべきです。
土地の面積や境界線、建物の構造や築年数、設備の状態、法的な制限など不動産に関する情報は多岐にわたります。これらの情報を把握しないまま購入してしまうと、後々思わぬトラブルに発展する可能性があります。
例えば、土地の境界線が曖昧で隣人とのトラブルに発展したり、建物の老朽化が進んで多額の修繕費用が必要になったりすることも考えられます。
そのため、購入を検討している物件については契約書類や図面などを確認するだけでなく、可能であれば売主と一緒に現地を訪問し、自分の目で状態を確認しましょう。建物の内外を詳しく見て回り、疑問点があればその場で売主に質問することで、より正確な情報を得ることができます。
登記申請を忘れないこと
個人間売買において見落としがちな手続きが「登記申請」です。
登記とは不動産の所有権などの権利関係を公に示すための制度であり、登記を行うことで第三者に対しても自分が当該不動産の所有者であることを主張できるようになります。
逆に登記申請を行っていなければ、不動産の売買契約が成立して代金支払いと物件の引渡しを終えたとしても、取引に関与していない第三者からすると所有権が移転したことがわかりません。
売主がその第三者に同じ不動産を売却してしまうと、所有権をめぐって対立し、最悪の場合所有権を取られてしまいます。
そのため個人間売買でも登記申請を忘れないようにし、法務局で手続きを行うようにしてください。
困ったときは専門家にご相談ください
個人間の不動産売買を検討している方は、上記の注意点を踏まえて慎重に手続きを進めていくようにしてください。もし取引のことや登記のことなど、何か困ったことがあれば専門家を頼りましょう。
羽鳥法律事務所でも不動産に関するご相談を受け付けておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
Staff
資格者紹介

羽鳥 修平Hatori Shuhei / 第二東京弁護士会所属
ご挨拶にかえて
弁護士という仕事は、使命感を持っていそしむべき専門職(プロフェッション)なわけですが、その依頼者(クライアント)の求めにどう対処すべきかについては、二つの異なる考え方が有ると言われています。
ひとつは、「依頼者から具体的な求めがあったら、その求めに真正面から取り組み、そこにポイントを絞って、答えれば良い。それ以上のことをするのは、余計なことであって、弁護士を業とする者の立ち入るべき領域ではない。」という考え方で、もうひとつは、「依頼者から具体的な求めがあっても、それを鵜呑みにすべきではない。依頼者の具体的な求めは、依頼者が抱えている問題を知るための出発点として、注意深く聞くべきだが、そうした聞き取りを通して、依頼者にとって、本当に求めているものは何かを「見つけ出し」、それを依頼者に説明していくというプロセスを通して、依頼者のためにどのような法的サービスを提供すべきか決めるべきだ。」という考え方です。
私は、若い頃から、「見つけ出し」をしようとする癖のようなものがあり、先輩の弁護士から「余計な事をするな、そんなことに首を突っ込むのは弁護士の仕事ではない。」とたしなめられ、腑に落ちない気持ちを持つことが、よくありました。
その後、30年以上がたち、私も、多様なそしてそれなりの数の事案と向き合う機会を持ちました。そうした経験の積み重ねを通して、私は、やはり弁護士たる者、「見つけ出し」から出発することをこそ、重視していかなければならないと、ますます強く考えるようになってきました。
何か問題に直面しているのですか。どうすればよいか、一緒に考えましょう。どうぞ、お気軽にご相談においでください。
- 経歴
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- 昭和28年7月
- 東京都文京区生まれ。
- 昭和51年3月
- 東京大学経済学部を卒業、同大学院経済学研究科に進学。
- 昭和54年10月
- 司法試験に合格。
- 昭和57年3月
- 司法修習を終了。
- 昭和57年4月
- 第二東京弁護士会に登録。
アンダーソン・毛利・ラビノヴィッツ法律事務所に入所。 - 昭和61年1月
- 古田・羽鳥法律事務所に参加。
- 平成3年9月
- 独立して羽鳥法律事務所を開設。
Office Overview
事務所概要
名称 | 羽鳥法律事務所 |
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資格者氏名 | 羽鳥 修平(はとり しゅうへい) |
所在地 | 〒113-0033 東京都文京区本郷3-6-9 エルデ本郷館3F |
連絡先 | TEL:03-3814-0527/FAX:03-3814-0537 |
受付時間 | 10:00~19:00 土日祝も対応可能(要予約) |
アクセス | 東京メトロ丸の内線「本郷3丁目駅」より徒歩6分、「御茶ノ水駅」より徒歩6分 JR線「御茶ノ水駅」より徒歩8分 都営大江戸線「本郷3丁目駅」より徒歩6分 東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」より徒歩10分 都営地下鉄三田線「水道橋駅」より徒歩11分 |

